「お.....お母さん?ねぇ、返事してよ.........寝てるだけだよね?
お母さん?
.............
お母さん!お母さん!!!!!」
私は近づきお母さんの体を揺すった
辺りは血の海で膝まづいた私の制服はお母さんの血で真っ赤になった
「お母さん?ねぇ..........ぐすっ........目開けてよ.........嘘......こんなの嘘に決まってる!!」
後ろからふわっと純也が抱きしめてくれた
いまだにこの現実を受け入れられない私をそっと抱きしめてくれた
純也に抱きしめられると目の前の光景が現実なんだと分かり、私は気が狂ったように泣き叫んだ
「いや、いや!!なんで?........なんでなの?お母さんが死んだなんていや.....
いやーーーーーーー!!!!」
純也は何も言わずにただ後ろで抱きしめてくれている
冷たくなったお母さんの側で私はこれでもかというほど泣き叫んだ。
そしてそこで私の意識は途切れた..............
「んっ........」
ここ....どこ....?
「詩......?詩!?大丈夫か!?」
私の側には心配そうな純也がいた
こくっと頷くと安心した顔になった
手に感覚があり見てみると純也が私の手を握っていた
私の目線に気付いた純也は恥ずかしくなったのか私の手を離してそっとベッドに置いた
私はなぜかもっと握ってて欲しいと思い、手を伸ばして純也と名前を呼ぼうとした。でも、声が出ない。
手を伸ばしたまま口をぱくぱくする私を見て最初は面白がって笑ってた純也も、これが異変だと気付き慌て出した
「どうした!?どこか痛いのか!?詩?」
私は目に涙を溜め、一生懸命口をぱくぱくして声を出そうとした。が、声が出ない。
私.....................
声を........失った??
