「おーい詩ー。準備できたか?」

「うん!」

「よし、行くぞ」

「お母さーん!行ってきまーす!」


パタパタパタ....


「はい、お弁当!」

「ありがと」

「2人とも気をつけてね」

「は〜い」「はい、お邪魔しました」


家の前に停められた黒いワゴンに乗り込み座席に座る

すると後ろから


「詩ちゃんおっはよーーーーー!」「詩おはよ」

「わっ!びっくりした〜!倖太くん蓮斗くんおはよう」

「ふふふ、びっくりした?笑」

「した!」


この2人はDearのメンバーで、純也を入れて3人で活動している

「朝からこいつうるさくてごめんな」

「僕うるさくないもーん」

この元気でハイテンションな人が中村倖太くん。可愛い担当で、ほんとに弟みたいで可愛い。私と同い年で純也と同じクラス。

もう1人は林蓮斗くん。蓮斗くんはクール担当ですごく落ち着いている。お兄ちゃんって感じでいつも頼りになるの!蓮斗くんは2つ年上で高校3年生。


「詩ちゃん今日学校休んで僕たちのレコーディングついてくる〜??」

「あ.....でも学「倖太アホか こいつがついてきて俺らのなんの得になるわけ」

「そこまで言わなくてもちゃんと学校行きますよーだ」

「当たり前だろ、そうした方がおバカな詩には好都合だと思うよ俺は」

「なっ...!」


純也っていっつもこう。この性格なんとかなんないの?二重人格め!!


「全部顔に出てますよ詩さん」

「へっ!?!?」

「わっ詩ちゃん分かりやすいんだね!笑」

「べっ別に今なーんも考えてなかったし!」

「うそつけ、顔に「二重人格め!」って書いてあったけどな」

「うんうん、詩ちゃんってば単純〜!」

「うぅ...蓮斗くん助けて〜」

「2人とも詩のこといじめる前に声の調子整えるぐらいしたらどうだ」

「えー、つまんなーーーーい」

「詩をいじめる方がつまらん」

「やっぱ蓮斗くんお兄ちゃんにしたい!」

「は、バカのお前とインテリの蓮斗が兄弟なんてありえねー笑」


そうなんです。忙しいスケジュールの中にいつ勉強時間があるのか不思議でたまらないけど、この3人は学年1•2位を争うぐらい頭がいいのだ....

それに比べて私は中の下。下の上かも?


「うっ...バカでも他にいいとこあるからいいし!」

「へぇ....例えば?」

「詩ちゃんのいいとこなら僕がたくさん言えるよ!!」

「お前には聞いてねぇから。少し黙ってろ」

「純くんひど〜い泣」

「で?お前のいいとこは?」

「.....えーっと......」


チラッと蓮斗くんを見て助けを求めた


「ん?詩のいいとこは俺らを見ても叫ばないとこじゃない?」

「へ?」

「ぷっ!笑 お前のいいとこなんて所詮そんなもんなんだよおバカ詩」

「も、もっと他にあるもーーーん!」

「だから僕が言え「お前には聞いてないってば。」


そんなこんなで学校へ着きました

「送ってくれてありがと!」

「おう、俺ら午後の授業は出るから帰りも一緒帰るぞ」

「了解!」

「詩ちゃん寝らずにちゃんとお勉強するんだよー!」

「言われなくてもするよ!笑」

「詩じゃーな」

「蓮斗くん2人のお世話よろしくお願いしますね」

「おう、任せとけ」

「は、お世話とかいらねーわ 逆にお前がいるんじゃねーの笑」

「うっさいな!早く行きなよもう!」

「じゃーねー詩ちゃーん」

「また後でね!」


車のドアを閉め、車が見えなくなるまで手を振った