そして誰かが不良達を殴って


私を抱きしめた。


この香水……


抱きしめられたとたんにあの人がすぐ側にいる感じがした。


いや…これは彼の香水だ。


彼が私を助けてくれたんだ……。


「は……や……と……?」


「あぁ…。ごめんな。俺のせいで…。怖い思いさせて…悪かった……。」


ビックリした。


隼人の声がいつもよりかすれていて


震えていて……


私はぎゅっと隼人を抱きしめ返した。


隼人のせいじゃない。私がいけなかったんだ。


初デートだからって…浮かれてた自分がいけなかったんだ。


早く来たのがいけなかったんだ…。