ま、それもどうでもいいか。
関係ないしね。
私は無言で立ち上がる。
「私、行くから」
ただ最後にそう言って、出口に歩きだす。
「篠原さん!」
意外というかなんというか、私を呼び止めたのは倖だった。
私は無言で振り向く。
「どこへ行くんですか?」
答えようによっては行かせる気などない言い方のそれ。
脅し、かな。