「着いたよ」
そう言って立ち止まったのは、西校舎の屋上の扉の前。
蒼の声ではたと我にかえる。
着いたのに、やっぱり降ろさいんだ。
着いたというから、降ろされるかと思っていたから、また逃げ損なう。
ふてくされると、額に一瞬だけ感じる温かさ。
それも、チュッという音付きで。
「な、何っ!?」
「何って、キス?」
どうして疑問形なんだよ。