「仕方ないなぁ。よっ、と」
何をするかと思いきや。
私の上からやっとどいてくれたと思ったが、次はお姫様抱っこ。
私と同じくらいの背なのに。
やっぱり男なんだ。
と、どうでもいいことまで考える始末。
「お、降ろしてっ」
進み始めた蒼に必死につかまりながら、これまた必死に訴える。
「そんなに離れたくなさそうなのに?」
「安定しないんだもん」
私が咄嗟に反論すると、クスクスと笑われた。
「何が面白いの?」
少しイラつきを含ませて言えば、またクスクスと笑われた。