私は、修人の手を掴み、頬から降ろす。
「…信用はしない。信頼もしない。約束、してくれる?」
「さぁな」
これじゃ駄目なのに、咎める気すら起こらない。
それはきっと、期待なんて無駄だと、分かっているから。
タイムリミットまでの、暇つぶし。
この人達との関係は、その程度にしか作ってはいけない。
前回のようなコトだけは避けたい。
あんな想いはもう二度としたくはないから。