遅ればせながら謝ると、顔を緩めて笑った。
にこりとして見せるが、瞳には恐怖の色が少なからず浮かんでいる。
ああ、どうしても私は傷つけることしかできないのか。
と、自分の罪を重ねる。
もう、こういうの見たくなかったのに。
じわじわと、次から次へと後悔の念が湧いてくる。
「俺は何も知りません」
先生は椅子に座り直すと、言った。
「だから、言います。逃げていても変わりません。何も」
わかっている。
けれど、どうにもならない。
私の犯した罪は、あまりにも重過ぎて。