騒ぎなんて、起こしたくない。
穏便に済ませなくては。
「あなたが心配することじゃないでしょ。それは。それに、私はもうあの人たちとは関わるつもりはないから」
私なりの穏便な済ませ方。
関わる気など毛頭ないことをわかってもらえれば、もう来ることはないだろう。
だが、相手には煽られたように感じたらしく、三度目の舌打ちを豪快にした。
「てめぇ、女のくせに生意気じゃねぇか」
久々に聞いた。“女のくせに”。
まぁ、慣れたから気にしない。
私は無言で男を睨む。
殺気は出さない。
騒ぎになるから。