…教室に行きたくないなぁ… 上履きに履き替え、「でも行かなきゃな…」なんて辛いことを思いながら、教室へと繋がる階段を上ろうとすると… 「おはよう舞ちゃん」 と背後から今一番聞きたくない声が聞こえた。 「お、おはよう北見くん…」 私はぎこちない笑顔で挨拶をする。 「昨日『悠斗(ゆうと)』って呼んでって言ったでしょ?」 「う、うん、でも…」 「まあいっか!舞ちゃんのペースでいいよ」 …でた、北見くんの王子スマイル。 でもやっぱり優しいなぁ…