北見くんはさっきの消えてしまいそうな表情とは程遠い、“男らしい”表情をする。 「黒澤くんが舞ちゃんのことを傷つけたっていうのなら、黙っていられない。」 表情と同様、いつもの優しい声とは違う、力強い声だった。 …不覚にも、そんな北見くんにドキドキしている自分がいた。