2章――シエリ】

大切な人を守る
その為には常に
大きな覚悟が必要だ

大きな想いに包まれ
大きな優しさに
心ごと抱きしめられ
暖かな温もりに溢れて
平穏に過ごす

そんな日々がずっと続くなら……

否(いな)――。

愛しい人の
安穏を得るためには
成さねばならないことがある


例え、この身が
炎に焼かれても
例え、この身が
雨矢の嵐に貫かれても
例え、この身が八つ裂きに
引きちぎられたとしても


わたしは……後悔などしない

あなたを守るためならば