先輩の言うままに教室に入ると、ドラム、スピーカー、キーボード、ギターが並んでいた。

『まずは聞いてみてね。』
ボーカルの人が大きく息を吸った。
『いくよー!1、2、1、2、3、4!』

『You are me.I am you〜♫』
あっ。この歌...今朝夢で聞こえた歌だ。

ドラムの音、ギター、ベース、全ての音が心臓に響く。
なにこれ。私、軽音部に入りたいかも。








『どうだった?』
髪の長い美人な先輩が実咲に声をかける。
『すごかったです!私軽音部に入ります!』
実咲は興奮気味に答えた。

『おー!やったぁぁぁぁ♡
私は篠田七海!よろしくね♪♪』
『私は...』
大丈夫だよね?苗字...
『上堂園実咲です。よろしくお願いします。』
『実咲ちゃんか!よろしくね!また詳しく紹介するから、明日もおいで!あと3曲ほど聞いてって。』

苗字...大丈夫だった。

『はいっ!』