中学3年生になってから一週間。
だいたい、クラスのみんなになれてきたとこ。
美穂のお陰でひとりだった私もみんなの仲間入れたし!ありがとう、美穂!

そんなある日、クラスのみんながざわざわし始めた。
何でざわざわしてるのかわからない私は美穂に聞いて見ることにした。
「美穂~、何でみんなざわざわしてるの?」
って聞いたら…
「え?希来、知らないの?今日転校生がくるんだよ!もーっ、希来、鈍感だなぁ~。」
ってばかにされた。
転校生のことなんかそっちのけで私と美穂は言い合いを始めた。
「鈍感じゃないしー。」
「だって初耳でしょ?」
「そうだけどさぁー。」
なんて、くだらないことで言い合ってるとチャイムが鳴った。

キーンコーンカーンコーン

チャイムが鳴ったので騒がしかった私たちも、おとなしく席に座ることにした。
「じゃあねー、希来。」
「うん、ばいばーい。」

美穂の席で話していたので、席に座ると同時に先生が入ってきた。
…セーフ……。
うちのクラスの担任はいろいろ面倒で少しのことで、すぐ怒る。
ちなみに名前は、松永。

「皆さん、おはようございます。
今日は3年2組に転校生が来ます。」
あ、そうだった。
今日、転校生来るじゃん。
美穂との言い合いですっかり忘れてたよ。       
みんながざわざわし始めた。

「ゴホンッッ。」

みんなが一気に静かになった。

「じゃあ、入って来なさい。花沢くん。」

ガラガラッ。
入ってきた瞬間、私意外の女子が目をハートになった。
「「「「キャーー!!」」」

松永先生が、またまた…
「ゴホンッッ!」
さっきより2倍の声で言った。
……シーン…。
静かになった。

「花沢海(はなざわかい)。1年間、よろしく。」
「「「キャーー!!」」」
今度は松永が諦めたのか、何にも言わなくなった。
「うるせぇ。」
と言って、花沢くんは自分の席に座って言った。
……シーン…。
次は、花沢くんが静かにしちゃったじゃないか。


ふーん、花沢海、かぁ。
変なこと、起きなければいいけど…。
なんか嫌な予感。

まぁ、私は興味無いけどね!