「今私、彼氏いなくて萎えてたんだよね〜
それに!司君イケメンだし。1日だけなら良いでしょ?」
口角を上げて人差し指を出しながら私の目を見る。
その目は冗談を言っているようには見えなかった。
圧倒され、何も言えないままでいる私を見て
「まぁ、これはあくまでも写真を返す条件だからさ。
司君をとられるのが嫌なら写真を諦める、写真を返して欲しいなら司君を譲る。
かりんが決めるのはこの二択ね?」
えぇぇぇぇ、どうすればいいの?
写真を諦めれば何も全てがなかったことになる。今のままでいられる。
いや、でも写真は返して欲しいなぁ…
……だけど、それじゃあ佳山を譲ることになるし…
…?
あれ?
なんで私は……

