君の恋の罠に落ちていく

カシャッ



「「!?」」


私たちの後ろから大きなシャッター音と眩しいフラッシュ。

後ろを振り向くとそこには…



「んふふっ♪また私のコレクション増えちゃった!
しかも彼氏と手繋いで歩いてるなんて超豪華‼︎‼︎」


私たちと同じくらいの女の子が
嬉しそうな表情でカメラを握って目をキラキラ輝かせている。


ん?
なんかどこかで…


「かりんっ!私のこと忘れちゃった?
まーそっかあ〜中1以来だもんね〜
でもちょっとさみしいかな…」


この声のトーン、表情、この面影
バラバラだったピースが今全て繋がった。ぼーっとしていた口を開いた。



「……もしかして……詩乃………?」


「もーう!そうだよ〜‼︎
忘れちゃったのかと思った〜」


「えーーー!?ほんとに!?あの詩乃!?」



キャーキャーと騒ぐ私たちを見て
ポカーンとしている様子の桂山。


「えーと…楽しそうな中すいませんが…誰?」



ポリポリと頭をかく桂山。

おそらく頭の中が整理ついていないんだろう。



「あーえっとねーこの子は
山内詩乃(やまのうち しの)。
小さい頃からの幼馴染で私が素で話せる内の1人!
中1で詩乃が引っ越しちゃってそれ以来会ってなかったの。」



ペコリと頭を桂山に下げる詩乃。