君の恋の罠に落ちていく








「て、いうことで今になってるってこと。ど?こんな話重いでしょ。」




真剣に聞いてくれている七瀬の顔を覗き込む。





「そっか…お前も大変だったんだな。いろいろと。
じゃあなに?家族にはもちろん素は見せてるだろ?」



「……私さ、初体験…しちゃったんだよね。前のお父さんと。」




え?という表情でこっちを振り向く。






「小6の時にお母さんが夜仕事の時にガバっとね…
それがお母さんにばれて離婚。
お母さんは他の人と結婚したけど
お母さんとお兄ちゃんしか素は見せたことないよ。」





七瀬は無言で遠くを見てコッチをむかなかった。




「あーごめんごめんっ!
こんな暗い話しちゃって!今は平気だからっ。」




声のトーンをさっきより
グンっと高くして手を前で真横にブンブンっと大きく振りアハハと笑う。



んーなんか空気重くなっちゃったかな…


でも私はちょっとスッキリしたかも。


こんなことだれにも話したことなかったから心がスッキリした気がする。