君の恋の罠に落ちていく




「結構だからっ」





そう言い捨てると荷物を持って校門に向かった。


ん…?
誰か居る。暗くてよく見えない…

校門に人影が見える。
近づいてみると





「あーやっと来た!こんな時間まで何してたんだよっ」




そこには明らかにイライラして時計を見ている桂山。




「何であんたがいんの!」


「一応待ってたんだけど。」


「今日は無理って言ったじゃん
練習するから遅くなるからって」




呆れたように言い争っていると背後から相川の声。




「やっぱ送ってくぞー?」



駆けつけてきた相川は桂山と私の姿を見て一瞬固まった。



…え、何?




「司君…だったよね?……間宮さんと何してるの?」



ニッコリと素早く猫を被る
何かその笑顔が怖いんだけど…




「なぁ、お前が言ってた練習相手ってコイツ?」



わーー
相川スルーして私に質問かよー。

ここは説明しとくか……




「えーっと、まず桂山から言うけど、私の猫被りは相川にバレてたから相川とも素で話せる相手。
んで、相川も猫被ってる」




そう言うと桂山はふーんと言いたげな顔で相川もを見る。



「で、次は相川に言うけど、あんたより先に私の素を見破ったのがこの桂山。
素をバラさないって条件で一応付き合ってるけど他の人には内緒。
でも、私は桂山のことは好きじゃないから」



相川もふーんと言いたげな顔で桂山を見る。