君の恋の罠に落ちていく



少し沈黙が続いた。




「あんたってさ、なんで猫被ってんの?モテたいだけなら素のままでも
顔はまぁいいからモテると思うけどー
クールキャラも案外人気だし」



「お前…遠慮せずに言うな……」






呆れたようにこっちを見る。



だって、こいつ素の私を知ってんだから遠慮せずに聞きたいこと聞けるしー


まー、ある意味こいつには楽に話せるんだよねーなぜか。




「クールキャラもいいと思うけど、今は優しい王子様がいいんだよっ
まっ、俺は顔もいいし?
頭も運動もいいし?
めんどいけどそっちの方が俺らしいし?」



おどけたように、手を顔の下に決めポーズをとっている。





なんだ…
こいつ素でもこんなこと出来んだ…。
本当に素のままでもいいと思うけどなー



…って!
そんなことは私に関係ないってば!





「じゃあ、そっちはなんで猫被ってんの?
お前の言葉借りると、お前も素のままでもモテるぞ?
顔もいいし。女王様キャラでいけると思うけど」



「だから私そんなの狙ってないし!
私は…あんたみたいな馬鹿らしい理由で本性隠してきたんじゃない…」



「ふ〜ん…昔に何かあった感じなんだー」



「は!?私何も言ってないけど!」




「顔見りゃ分かるし。
そんなことより早く練習しよーぜー?
お前演技凄いけど、続いて演技すると集中力切れてるし」






カッチーン



はぁぁぁぁ!?


そんなことよりって何!
あんたが聞いて来たんでしょーが!!
初めに聞いたのは私だけど…


ていうか演技にダメ出しされたし!
お前誰だよ!
って…モテラン2位相川七瀬。演技の実力者だけどさっ!





一人で自問自答を繰り返し、無意識に壁を足でダンダン蹴っていた。




「おい、お前壁壊れるって…」




後ずさりしながら少し引き気味で言う相川。