君の恋の罠に落ちていく

そんな私を無視して手をギュッと握る。



「!?」




コイツめ…






「えー、ちょっと何あれ〜!」

「なになに〜?」




何処かからヒソヒソと女子の声。





「なんでかりんちゃんが司と?」




男子のヒソヒソ声も聞こえる。





え…これって…まさか……
いや!
まさかじゃなくて完璧そうだけど
私と意味不明なコイツ(桂山)の話してない!?


しかも何か誤解されてるしっ!

アレ?誤解じゃないか?
付き合ってるんだから…別に普通こと…って!



こんな事考えてるんじゃなかった!



急いで桂山の手を離そうとするが…
ん〜…

やっぱ分かってはいたけど男の力に叶うはずない



桂山の耳元で誰にも聞こえないように





「ちょっと…どういう意味?早く離してよっ!」


「別にいいじゃん。このまま教室まで行こーぜ」




桂山にグイっと手を引っ張られグングン進んでいく。


あちこちでヒソヒソ話す声が絶えない。




もーー!
女子と男子の目が痛いんでんすけどっ!