久しぶりだね初対面

俺と双葉は、駅のロータリーの近くにある、ベンチに座っていた。

「ほい、缶コーヒー」

買ってきた缶コーヒーを双葉に渡す。

「ありがとう」

呟いた後、双葉はクスッと笑った。

「前に会った時とおんなじだ」

そう言えば、前に会った時も、ベンチに座っていた双葉に缶コーヒーを渡したっけ。

「あの時は双葉、眼鏡もかけてたし、髪もセミロングだったよな」

今の双葉は眼鏡はしていないし、髪型もポニーテールにしている。

「コンタクトにしたの。髪も、伸ばしたんだよ?」

そう言って双葉は、ふと不安そうな顔をする。

「…おかしいかな…?」

その表情にドキリとさせられて、俺は思わず目を逸らしつつも。

「い、いや…よく似合ってると思うぞ」

少し小さな声で言った。

「ほんと!?やったぁ」

嬉しそうに双葉が言う。

横目でチラリと彼女の顔を見る。

その笑顔は、メチャクチャ可愛かった。

前に会った時からほんの一、二年…俺にとってはついさっきの事だけど…女の子って変わるんだなと、感心してしまう。

「成長期だもん。どんどん変わるよ」

双葉は笑った。