「………」
無視ですかそうですか

話かけても無駄だと判断した私は赤に染まった窓の外を見つめる
紅葉と夕焼けで染まった朱はとても綺麗で

もうすぐ…誕生日だったんだけどなあ


頬に冷たいモノが伝う
それが涙だと理解するには10秒もかからなかった
けれどその後のことを理解するには1分はかかったと思う

「…ん」

唇に熱くて柔らかいナニかが 触れた

「…………え?」
何が、何が起こったの?

「りん、ね?何…」
凜音にキスをされたんだと理解した瞬間顔が一気に窓の外の様に真っ赤に染まる。

待ってどうゆうこと?

ぎゅっ

今度は凜音に抱き締められる

「…し、もう少し…もう少しだけ、このままで」
「………うん」

何だかアルトの声がやっとのことで無理矢理絞り出した様な声で切なくなった

どうしてそんなに



悲しそうな顔をするの?