「田中さん、拾ってくんない?落ちたやつ積んでほしいんだけど。」 え…! 「あ、うんっ。」 私、頼まれた。 人に頼まれごとされたの…久しぶり。 私はしゃがんで、落ちた教科書を集める。 と、 「田中さんって、ちっちゃいよね。」 「…え?」 思わず高橋君の方をみる。 「……。」 目が合った。 「…はぃ。」 バサ…! 私は立ち上がって、彼が持っている教科書に落ちた教科書をのせる。 「ありがさーん。」 私たちは再び階段を降りる。