誰かと慌てて話してたの。
起きたことに気づいたら電話切って
トイレに駆け込んだのよ。」
「それホント?」
あたしは半信半疑だった。
「ほんとだよ、みてこれ。
深くないからあとは残らないだろうとは
病院で言われたけど。」
由奈が見せてきた傷は
手首に1本スッと線が入ってた。
「これ!」
あたしが驚いたのは
傷の両端に丸いかみ傷のような
跡があるからだ。
「何よ。」
ヴァンパイア…
間違いない。
「なっ、なんでもないよー。」
「言葉に詰まった。
夢香の嘘つくときの癖っ。」
やばい、バレてる。
「だっだっから、
「席ついてー。」
あたしの言葉をさえぎるように
先生がやってきた。
救世主!!
「ほら、席戻る!」
あたしはこの救いの手を逃さなかった。
でも、あの傷は間違いない。
そうすると、
自動的に小倉がヴァンパイア。
誰かに焦って電話したってことは
他にもいる。
それに由奈の話を聞く限り、
相当焦ってる。
ってことはヴァンパイアに
なったばっかり。
でも誰が変えた?

