「危ないから下がって!」
消防士の人に
無理やり後ろに押される。
「でも、中にっ!」
「救助に向かってますから。
落ち着いて。」
消防士さんは
あたしの目をじっとみて
そう言った。
だめだよ、
火だよ。
「優希はヴァンパイアなんです!
火はヴァンパイアを殺してしまうんです。
あたしは魔女です。
行かせてください!!!!」
ほんとはこう叫んで
あの火の中から優希を。
でも今の時代、
人間にむかって魔女だ、ヴァンパイアなんて
言ってもバカにされるだけ。
火を消す呪文、、、、、
火を消す呪文、、、、、
頭をフル回転させて
必死に思い出す。