真『少し長くなるけどいいか?』
真以外『おう(うん)(いいよ)』
真『俺が施設に入ったのは5歳の時だった。その頃にはもうあの子はいた。第一印象は怖かったよ…あの子はまだ幼いにも関わらず教室の隅にポツンと1人で読書をしていたんだ。しかも、誰も近寄らせないオーラを放って…俺はその時外で遊んでたからこれは聞いた話しなんだけど、その子は前髪で右目を隠していたんだ。でも先生が目が悪くなるからって理由で切ろうしたんだ、そして前髪を持って右目が見えた瞬間叫んだんだって『キャァー、気持ち悪い』って。その叫びを聞きつけた俺と他の子供達と先生が寄ってきてその子の目を見たんだ。そしたら、その子の右目は赤色だった。しかもその瞳の奥には闇に染まっていたんだ。黒瀬柚も前髪で右目を隠しているからもしかしたらその子と同一人物じゃないかって思ったんだ』

