「うー。それはそうだけど……」

 陽菜がバツの悪そうな顔になる。
 目をそらした。

「だよね」

「う……ん」

 その通りだから、陽菜もそれ以上は何も言えなくなった。

「わたしも悪かったんだけど、でもね、平日はダメだよ。今度同じことをしたら、お泊り禁止って言われたからね」

「ウソ。まじ?」

「まじだよ。お母さん、時間に厳しいこと知ってるでしょ? 小学生までは大目に見たけど、中学生ではそうはいかないわよって言ってたからね。こういう時は、母親でなくて、先生になるからね」


 親が出てくると弱いよね。
 おばさんの言う通りしなきゃ。
 まだ未成年だし、親の保護下にいるしね。

 ここは言うこと聞いとかなきゃね。



 でも、今夜は大丈夫じゃないかな。