『俺に陽菜は渡さないって……』

『ああ、あれね。あれは威嚇。牽制。お前が陽菜に興味がありそうだったから、念のためにね。悠斗って、友達としてはいいけど、女子が絡むとね。あの頃、お前の周りには女子だらけだったし。遊びで近づいてもらったら、陽菜がかわいそうだし』

 確かに遊んでいたのは、認めるけど。
 ゲーセンに行ったり、カラオケに行ったりって、そのくらいだぞ。

 でも、まあ、キスぐらいは……


『信用がないんだな』

 
『当たり前』
 

 女が寄ってきて、得意になっていたことは認めるし。
 信用しろと言っても無理なことはわかるけど。


 今頃、それはないだろう。