陽菜と会うことが先決だよな。
 
 過ごした年月は歩夢にも航太にも敵わない。

 陽菜のことはまだ何にも理解していないし、ピンとこないことも正直言って多い。


 けれど、それも少しづつ知っていけばいいと思う。

 2人の未来のことなんて、今は何にも思い描けない。

 けれど、始まる現在(いま)を大事にしていけばいいと思う。

 大地を踏みしめるように一歩一歩進んでいけば、それがきっと未来に繋がっている。


 それを信じて、もっとがむしゃらに、積極的に。



 陽菜が好きだから、絶対に諦めない。


 メールをしてみよう。

 まずは接点を作ること。


 それがなきゃ何、何も始まらない。



 俺は決意を新たにして学校を出ていった。