今も。これからも。ずっと、きみだけが好き。

「要らない所は切り捨てればいいじゃね?」

 別の男子部員が言う。

「それがいいね」

 って、にっこりと笑って俺を見た。


 挑戦状でもたたきつけてるのか?


「町田さん。家まで送るよ」

「あの……」

 海老沢主将の言葉に急に不安そうな顔になった陽菜。


「陽菜、帰るぞ」

「航太、でも……」

「いいから」

「でも、写真が」

 男児部員の手元にあったはずの写真は、クルクルと巻かれて誰かのバッグの中に納まってしまった。


「あんなものいいだろ。陽菜には必要ない」

 それはちょっとひどくないか。

 陽菜、悲しそうな顔をしたぞ。


「ほら、みんなが送ってくれるってさ。一緒に帰るぞ」

「航太」


「春田先に行くからな。悠斗、そういうことだから、悪く思うなよ」

 俺をチラッと見て、ニヤッと笑った。


 底意地の悪い。

 この調子じゃ、当分許してくれないんだろうな。

 航太は不満そうに見つめる陽菜の腕を取って、強引に引っ張っていく。



 あっという間に男子部員に囲まれて、陽菜の姿が見えなくなった。