今も。これからも。ずっと、きみだけが好き。

「楽しそうだね。何、話してるのかな?」

 降ってわいたように現れたのは、5、6人の男子達。

「海老沢主将」

 春田が名前を呼んだ。

 航太もいるってことは、もしかしてバド部なのか?


「これ、見せてもらってもいい?」

 指さしたのは例の写真。

 春田は素直に差し出した。


 おい、勝手に渡すなよ。

 陽菜はびっくりしたように目を瞬かせていた。

 何気に硬直してないか?


 思ってる間に写真をみんなで回し見してたかと思ったら、今度は俺をガン見。


 頭の天辺から、つま先までじっくりと眺めまわされて、その視線に好意的なものはない。


「いい写真だね。これ、誰が写したのかな?」

 海老沢主将の声。
 言い方はすごく穏やかなのに、なぜか怒りを感じる。

「俺です」

 祐太朗がそっと手を上げた。

「よく撮れてるね。これ、俺達がもらってもいいかな?」

「どうぞ」

 ここはそういうしかないよな。
 相手は先輩だし、青白く燃えるような冷淡な空気がビシバシと伝わる。


「ありがとう。部室に張っておこうか。左半分は要らないけどね」


 左半分ってそれ、俺のことだろ。