今も。これからも。ずっと、きみだけが好き。

 練習が終わって、俺と祐太朗は校門の前にいた。

 サッカー部員達は帰ってしまい、残ってるのは俺達2人。

 グラウンドには陸上部が残っているだけで、人の気配もほとんどない。体育館の中はわからなかったけど。

「で、渡したいものって何だ?」

「そう、急かすなって」

 待ったをかける祐太朗に俺は一息ついた。

 いつも通る場所だけど、あんまりここに長居はしたくない。
 あの日の航太と陽菜の光景が甦るから。


「渡したいものは悠斗だけじゃないんだ。もう1人いるから」

「もう1人って?」

「うん、あっ、来た」

 って、ちょっと伸びをして、手を振った祐太朗の視線の先を辿って。


 陽菜?

 視界にまっ先に飛び込んできたのは、懐かしい顔だった。

 友達に引っ張られるように歩いてくる陽菜が、だんだんと近くなる。


「何なの? 急に呼び出して。しかも陽菜も一緒にって」

 怪訝そうに眉を顰めたのは祐太朗の彼女。

 春田萌絵。

 祐太朗と俺を見比べて、


「帰っていい?」


 俺を見た途端、そのセリフはないだろう。


 俺、なんかしたのか?