今も。これからも。ずっと、きみだけが好き。

 それぞれのコート側にバッグを下ろして試合の準備を始めていた。

 男子の選手達はプラカードを持った女子に先導されて退場するところだった。

 何気なく目で追っていたら、ユッキーがくるりと向きを変えた。


 あれって、思っていると、向かった先は緋色ちゃんのところ。


 言葉を交わしてるように見える。
 それから、ハイタッチ。


 観客席からヒューって、口笛がいくつか飛んで一段と歓声が高まった。


 今、完全に列から外れたけど、こんなことしていいものなのか? 

 試合中だよな。


 ユッキーは何ごともなかったような堂々とした態度で、列の中に加わって会場を後にした。


 イレギュラーではなく、あらかじめ決められたかのような自然な流れ。



 あんな大胆なことが出来るヤツもいるんだな。