今も。これからも。ずっと、きみだけが好き。

 食事が終わると航太が話を始めた。

「俺が大会前だって神経質になってたのは知っているよな。おまえに何度も忠告したはずだからな」

 確かに。
 俺はこくんと頷いた。


「中2の時優勝して、中3の時準優勝って言ったこと覚えてるか?」

「覚えてる」

「中3の時の決勝戦の相手が無名の選手だったんだよ。しかもダブルスで優勝して。初出場初優勝って華々しい成績。シングルスも1回戦でパーフェクトゲームをやったりするような選手で」

「パーフェクトゲームって?」

 意味が分からず話の途中に割って入った。


「ああ。相手の点数を0点に抑えること。ホントのところはどんなふうに言うのか知んないけど、俺達は勝手にそう呼んでる。ラリーポイント制だから、0点ってことはありえないんだよ。よっぽど格下でない限り、それだってもしかしたら、難しいことかもしれないけど。だって、ノーミスってことだから。全国大会でそれをやってのけた選手がいたんだよ」