今も。これからも。ずっと、きみだけが好き。

 2人だけのおまじない。


「陽菜。俺にとって陽菜はバドミントンの師匠で先輩で、俺の目標でもあり、憧れの存在だ。今でも陽菜の背中を追いかけている。陽菜のおかげで俺はここまで来れた。ありがとう。陽菜の力に少しでもなれますように。自分を信じて。陽菜、ベストパフォーマンスを。俺はいつでもどこにいても陽菜を応援しているから。お互い、頑張ろうな」


 陽菜の背中が大きく上下して、泣くのを我慢しているような気配がして、しばらく沈黙が続いた。

 何度か大きく息をついた陽菜が落ち着いたのか、口を開く。


「航太。ありがとう。わたしも航太がいてくれたから、頑張ってこられたんだよ。わたしにとって航太も先生だよ。航太からもいっぱいアドバイスもらったから、それがわたしの宝物になってる。航太に敵わなくなっちゃったのが悔しいけど、それも嬉しい。航太はこれからもっともっと、強くなるよ。自分を信じて。航太、ベストパフォーマンスを。わたしはいつでもどこにいても航太を応援しているよ。お互い、頑張ろうね」


 陽菜の力強い声。


 俺達は、ギュッと抱きしめ合った。



 お互いの力になることを願って。