今も。これからも。ずっと、きみだけが好き。

「うちの場合は母がバドミントンをやってたから、小さい頃から教えてもらえただけで、人よりバド環境がいいってだけ。母はね、全日本のタイトルを持ってるの。実業団にも誘われたらしいんだけど、教職の道を選んで今は指導者をしている」

 歩夢が言っていたこと。陽菜のルーツ。



 陽菜はどことなく遠い目をして窓の外、まだ春浅い寒空を見つめていた。


「恵まれてるんだな」

 トップを取った選手が母親で、指導を受けてって、他人から見れば羨ましすぎる環境だろうに。


「そうだね。いつかは、母を超えたいって思ってる。まだまだ道のりは遠いけどね。上には上がいるから。もっと、努力しないとね」


それが、原因じゃないのか? 

喉元まで出かかった言葉を飲み込んだ。


口を引き結んで、緊張の糸を張り詰めたように笑いを消したから。




一口に努力って言うけど。努力って、きっと際限がない。 
それがないと向上はないんだろうけど。