今も。これからも。ずっと、きみだけが好き。

 あっさりと引いてくれたみたいで一安心。

「年下って、こんな時に頼りにされないんだよね。年の差って越えられないし」

 弱音?
 いつも余裕で、時にはこいつの方が年上に見えたりするのに。

「こんな時は航太兄ちゃんが羨ましいと思うけどね。同い年って、対等だもん」

 同じ学校の同級生って、それだけでこいつには羨ましいのか。
 それって、こいつにとってはコンプレックスだったりするわけか。



 その時、自動ドアが開いて女の人が入ってきた。
 ここの住人なんだろう。

 チラリと顔を見たら、見覚えがあった。どこでだったろう?

「こんばんは」

 歩夢が挨拶をした。

「こんばんは」

 女の人は挨拶を返しながら、視線が俺へと奔った。

 目が合った俺もどこかで見た顏って思ったから、軽く会釈をしながら挨拶をした。


 思い出した。
 うちの学校の先生。

 思い至った時には、その姿はエレベーターの中に消えてすでになかった。