「陽菜はメール不精？」

　
　俺の言葉に少し考えていた航太が、

「ああ、もしかして筆不精をもじってんの」

　って、聞いてくる。
　
　それはそうだったんだけど、そこはサラッと流してくれ。
　言葉で確認されると、ちょっと恥ずかしい。

「まあ、そうだけど」

　小さな声になってしまった。
　
　昨日、メールを送ったんだけど返事が来ない。

　マメなタイプではないみたいだったから、メールも時々送る程度。
　文章自体に可愛さがない、絵文字だけで意味が通じるだろっていうくらい、みんな使うのに、顔文字さえも使わない、文章も短いし。

　それでも、陽菜からだし嬉しいから、多少の欠点には目を瞑ることにした。
　最近は一緒に帰れないし、せめてメールで陽菜を感じたいなって思ったんだけど。