よく考えたらあたしの初恋ってあき兄かも…
なーんてねっ。
…ん??よく考えたら、もしかして…もしかしてだけど
ヒロの初恋って…あたし…
「な訳ないかーーあはは!!」
「どうした結菜。大丈夫か?」
いきなり謎な発言をしたせいか
あき兄が不思議そうな顔で言ってきた。
でも小さい頃ヒロがあたしのこと『姉ちゃん大好きー』って
抱きついてきてたからな…
でもでもそれは小さい時の事だし、あの頃の年代は誰にでも大好きって言っちゃう年頃だよね。きっと。
「うんうん!」
「…結菜。俺、結菜がほんと心配だよ」
今度はいきなり頷きながら言いだしたせいか
あき兄に本気で心配されてしまうことに。
とりあえず…本題にいかなきゃ。
「あき兄さ、中学の時の制服かジャージ残ってない??」
「え??あぁ…確か捨ててはなかった気がする…けどなんで?」
「貸してほしい!!」
なんで俺の?とでも言いたげな顔をしてぽかんとしてる。
「何も聞かずに貸して??」
「あぁ…まぁいいけど。俺のでかくないか??」
「大丈夫ピッタリだから!」
「はい?!」
多分あき兄はあたしが着ると思っているのだろうか。
反応からしてそうだよね。
「あき兄!あたしが着るんじゃないよ?」
「じゃあ誰が…ってもしかして男か?結菜男できたのか?!」
「え…あ…うん」
「どういう男だ?!変な奴だったら許さないかんな!!」
あき兄は鬼のような形相に変わり、むきになった。
あんたはお父さんかい!

