心の底から君が好き②



よく考えたらあたしの初恋ってあき兄かも…

なーんてねっ。




…ん??よく考えたら、もしかして…もしかしてだけど

ヒロの初恋って…あたし…


「な訳ないかーーあはは!!」

「どうした結菜。大丈夫か?」



いきなり謎な発言をしたせいか

あき兄が不思議そうな顔で言ってきた。



でも小さい頃ヒロがあたしのこと『姉ちゃん大好きー』って

抱きついてきてたからな…

でもでもそれは小さい時の事だし、あの頃の年代は誰にでも大好きって言っちゃう年頃だよね。きっと。



「うんうん!」

「…結菜。俺、結菜がほんと心配だよ」



今度はいきなり頷きながら言いだしたせいか

あき兄に本気で心配されてしまうことに。




とりあえず…本題にいかなきゃ。


「あき兄さ、中学の時の制服かジャージ残ってない??」

「え??あぁ…確か捨ててはなかった気がする…けどなんで?」

「貸してほしい!!」


なんで俺の?とでも言いたげな顔をしてぽかんとしてる。


「何も聞かずに貸して??」

「あぁ…まぁいいけど。俺のでかくないか??」

「大丈夫ピッタリだから!」

「はい?!」


多分あき兄はあたしが着ると思っているのだろうか。

反応からしてそうだよね。


「あき兄!あたしが着るんじゃないよ?」

「じゃあ誰が…ってもしかして男か?結菜男できたのか?!」

「え…あ…うん」

「どういう男だ?!変な奴だったら許さないかんな!!」


あき兄は鬼のような形相に変わり、むきになった。

あんたはお父さんかい!