心の底から君が好き②




「ご…ごめんなさい!ほんとはね!こんなことするつもりはなかったんだよ?」


どうやって弁解すればいいのだ…!

いや弁解したところで、後つけなかったことにはできないし…



「でもね、柊斗が大好きだから…大好きなんだよ」


これしか言えなくて

『わかって』とでも言うかのように

あたしは柊斗をぎゅっと抱きしめ返す。



柊斗は何かを考えてるのか何も返してくれない。


あたしはそんな状況が不安で仕方なくて

鼓動が激しく鳴る。



変なこと言っちゃったかな。

いきなり『大好き』なんて言い訳に聞こえちゃったのかな。



そんなこと考えてたら



「結菜」


名前を呼ばれたから顔を上げる。

柊斗の顔はにこにこと同時に真っ赤。

ど…どうして?!



「柊斗顔が…」

「あぁ…!!!もう結菜が嬉しいこと言うから!!後つけるとかどんだけ俺が好きなんだよー!」

「柊斗~~~~」


あたしの不安なんて打ち消すように

いっぱいぎゅってしてくれた。

大好きなぬくもり。



「まぁ俺の方が結菜のこと好きだろうけどね」


抱きしめてた体を離し、頭をぽんぽんする。

優しく優しく触れるその手には温かさも感じられる。


あたしは何であんなに不安になってたんだろう。

バカみたいに不安になってたな。

そんな必要もなかったのにね。