「これからずっとあとつけんのか??」
「…かもしれないです」
来ちゃったからには後に引けない状況。
それに気になって帰れない。
「まぁ…あんま気にしない方がいいじゃね?大丈夫だと思うけどな」
「そ…そうですよね」
「なんかあったら俺のとこきてもいいからな!!」
「…え?!」
「冗談だよ!まぁ…冗談でもないけど」
最後の言葉が消えそうなくらい小さくて聞こえなかった。
「じゃあ俺行くな。帰り気をつけろよ」
「あ…はい!先輩も気をつけてくださいね」
手を振りながら元来た道を戻って行く先輩。
…もしかしてあたしの後をつけてきたの??
先輩もしかしてまだ…って!!ないない!
自分の頬をぺちぺち叩く。結構痛い。
余計なこと考えるなこんな時に!
あたしはすぐさま柊斗たちの方に視線を戻す。
「何しゃべってるんだろう…」
口が動いてるのは見えるけど、声までは聞こえない。
そしてもう冬間近ってこともあり風が肌寒くなってきた。
電柱のとこに突っ立ってるから寒さも感じる。
「あ、歩き出した!」
さっきまで2人は突っ立って話してたけど、やっと歩き出した。
あたしもそれと同時に1つ前の電柱に移動する。
ばれないようにできるかな…

