心の底から君が好き②



--放課後。


「あぁあたしは何をやっているんだ…」


今あたしは電信柱の陰に隠れている。

そして見つめる先には笑顔の瑛美ちゃんとしゃべってる柊斗。


大丈夫といいながらやっぱり不安の方が勝ってしまい、あとをこそこそついて来てしまったのだ。




「おいお前何やってんの?」




--ビクーっ!!!


あたしの真上から声が…

振り向いたら




「だ…大樹先輩?!」



何故か背後に大樹先輩がいてあたしに話しかけてる。



「よっ!お前あいつと付き合い始めたんだってな」


すぐ近くにいる『あいつ』を指さしながら言う。

もう大樹先輩にまで話が伝わっていたなんて。



「は…はい」

「そんな顔すんなって!俺はもう大丈夫だから!相談くらいはのってやるよ」


大樹先輩の心の広さはきっと宇宙一だろうと確信した。

あたしだったらこんなこと絶対言えないもん。



「それよりあれ何?浮気現場??」

「え…あのあれは…」

「ははっ早速かよ」

「違うんです!幼なじみらしくて…今日転入してきた子なんです」

「へぇー横橋はあれを許しちゃうの?」

「許しちゃったんですぅーーー…」



電柱に抱きつきながらあの光景を見る。

許してよかったのかな。

どっからどう見てもカップルに見える。