--放課後。
「あぁあたしは何をやっているんだ…」
今あたしは電信柱の陰に隠れている。
そして見つめる先には笑顔の瑛美ちゃんとしゃべってる柊斗。
大丈夫といいながらやっぱり不安の方が勝ってしまい、あとをこそこそついて来てしまったのだ。
「おいお前何やってんの?」
--ビクーっ!!!
あたしの真上から声が…
振り向いたら
「だ…大樹先輩?!」
何故か背後に大樹先輩がいてあたしに話しかけてる。
「よっ!お前あいつと付き合い始めたんだってな」
すぐ近くにいる『あいつ』を指さしながら言う。
もう大樹先輩にまで話が伝わっていたなんて。
「は…はい」
「そんな顔すんなって!俺はもう大丈夫だから!相談くらいはのってやるよ」
大樹先輩の心の広さはきっと宇宙一だろうと確信した。
あたしだったらこんなこと絶対言えないもん。
「それよりあれ何?浮気現場??」
「え…あのあれは…」
「ははっ早速かよ」
「違うんです!幼なじみらしくて…今日転入してきた子なんです」
「へぇー横橋はあれを許しちゃうの?」
「許しちゃったんですぅーーー…」
電柱に抱きつきながらあの光景を見る。
許してよかったのかな。
どっからどう見てもカップルに見える。

