心の底から君が好き②



瑛美さんは少し悲しそうな顔してる。

なんでこんなことしてるの?とでも言いたげ。


この子はきっと…いや絶対柊斗が好きなんだろう。



柊斗はそんなことも知らずに


「あぁ瑛美!この子は俺の彼女!かわいいっしょ!」



あたしの頭をぽんぽんしながら言う。



「あ…そうなんだ!ほんとかわいい!柊斗女の子に興味ないと思ってたのに、いつの間に彼女できてたんだね!」

「まぁなー!俺には結菜しかいないんだよ」



そう言ってくれるのは嬉しい…けど瑛美さんの顔見ると

胸が締め付けられるような気持ちになる。

そんな瑛美さんは柊斗の言葉を聞いて怪訝そうな顔。

柊斗は1回瑛美さんの顔見ただけで、今はあたしの背中に顔を埋めてるから、見えてないのだろう。



「結菜ちゃんって言うんだ!あたし上村 瑛美!柊斗とは幼なじみなんだー!よろしくね」


さっきの顔とはうって変わって明るい声で言ってるから、少し怖いかも。


「あ、うん!あたしは横橋 結菜…です!よろしくね瑛美ちゃん!」


ここは普通にしなきゃだよね。

ここを乗り切ればきっと大丈夫!


そしたら思いがけない言葉が瑛美ちゃんから出てきた。



「あ!柊斗今日一緒に帰れる??久しぶりに話したいこといっぱいある!」


はい?!一緒に帰るって…




「え??まぁいいけど…」


埋めてた顔を上げそう答える。

いいの?!これっていいの?!


柊斗には隙ってもんがありすぎでしょ!




「やった♪じゃあ帰りね!」


そんな迷いをしてたらどんどん話が進んでしまい、柊斗と瑛美ちゃんが帰るのが決まってしまった。

あたしは崖に立たされることになってしまう。