心の底から君が好き②



「結菜が俺のとこくるなんて珍しいね」

「横橋さん!ほんと珍しいねー!余程柊斗が好きなんだ?!」

「結菜!そうなの??」


後ろの席の伊勢谷くんも物珍しそうに言ってくる。

あたしはものすごいことをしたのかな。

それよりあたしの気持ちが行動に表れすぎちゃったらしい。


「結菜!どうなの?そうなの?ねぇねぇ結菜ー!」


早く答えろと言わんばかりに

るんるんで聞いてくるのは柊斗。

これは素直になるべきとこだろう。



「そうかもね??」

「結菜結菜結菜結菜…」


小言であたしの名前連呼してる。

なんかの呪文みたいだよ。




「よかったな柊斗!努力は報われるってお前が見本だよ!」

「結菜結菜結菜結菜…」



伊勢谷くんを無視して呪文唱え続けてる。

息継ぎしてるのかなとか思うくらい唱え続けてる。


あはは柊斗くん。




「あれ…柊斗??」



廊下から何やら聞き覚えのある声が…

あたしは瞬時にその声の方に視線を移す。



「柊斗その子誰…?」


普通に近寄って来たよ。

転入生の瑛美さん。



来ないで来ないで。

そんな心の狭い気持ちが出てくる。