心の底から君が好き②



頭に聖奈の手がのっかり

ぽんぽんしてきた。



「大丈夫だよ。あんだけ相川くん結菜のこと好きなんだから」

「で…でも」

「結菜が相川くん信じてあげなきゃ、ほんとにあの子のとこいっちゃうよ?」

「え!それはやだ!!」

「だったら!信じてあげよ??」

「…うん」



ちょっとというか、かなり自信ないけど

信じることはできる。


あれだけ愛情注いでくれてるんだから。



「そうだよね。あたしが信じなきゃ柊斗悲しむよね」

「そうそう!周りから見てたって、相川くんは絶対に結菜手放さないってわかるし」

「そうなの??」

「無自覚にもほどがあるわ」



呆れてるのか、困ったように笑う聖奈。

たまには客観的にも見た方がわかるのかな。




あたしはベランダの窓から恐る恐る教室を覗きこむ。


その視線の先には



「まだ話してるー」


あたしはすぐに向きを外に変え、ふて腐れた。



「結菜がヤキモチとか新鮮でいいね!!」

「おもしろがらないで!!」


となりに座ってる聖奈を見ると

楽しそうに笑ってる。

聖奈め!!



「まぁあの子魔性の女を漂わせてるから気をつけなね」

「…はい。」


魔性の女があたしの敵だなんて…。

怖いけど…柊斗はあたしの彼氏だもん!

負けない!



あたしは小さくガッツポーズをした。