滅多に転入なんてあり得ないのにね。
「そう!まぁ日にちは同時ではないみたいなんだけどね」
「そうなんだ!タメなの??」
「2人ともタメだってー!」
2人も…しかもタメってなんという偶然。
どういう人がくるんだろう。
聖奈があたしに抱きついてる柊斗に視線をうつして
「相川くん全く興味ないみたいね」
鼻で笑ってる。
確かに無反応だもんね。
「はは。かわいい女の子が入ってきて反応されたらあたし困るけどね」
そう言うと
「俺はどんな子が入ってこようと結菜しか興味ない!」
あたしの背中に顔を埋め、抱きしめてる腕に力をいれた。
ずっとこうであってほしいな。
あたしはいつの間に柊斗柊斗になってる。
「結菜だって他の男ダメだかんね」
後ろから顔をひょこって出してあたしの顔を覗きながら言ってくる。
「当たり前じゃん!」
「結菜ー大好き」
「……」
あたしは顔を真っ赤にして俯く。
【大好き】は一種の魔法の言葉ですね。
ドキドキする。
「あんたたちは大丈夫だから心配ないでしょ!」
そう言う聖奈の顔を見たら
ものすごく呆れてものも言えないわーって物語っている。