少しだけ『んー』と考えて
「変って言うか…まぁ普通ではないんじゃないかな?」
変じゃないけど…普通でもない。
複雑な返答だ。
「でもあたし2人とも好きだから応援してるよ!」
聖奈の言葉に思わず胸がきゅうーって締め付けられた。
「ありがと聖奈。大好き!!」
そう言って聖奈の手を両手で握る。
そしたら柊斗が後ろから
「ねぇー結菜ー俺にも大好きって言ってよー」
少し拗ねたような口調で言ってきた。
だけど…
「あとで言ってあげる!今は恥ずかしい」
なんか乙女になってしまったみたい。
さっき柊斗が言ってた恋心だね。
「かわいい」
耳元でぼそりと言って、また抱きついてくる。
いや、さっきからずっと抱きつきっぱなしだった。
「あたしもこの2人見てると、もっと頑張ろうって思うよ」
なんか聖奈がしみじみと言いだす。
あたしたちを見て『頑張ろう』なんて思えるなんて。
「じゃあそろそろ俊希のとこ行かないと!また明日ね!」
「うん!聖奈気をつけて帰ってね」
「はーい!結菜と相川くんも!」
そう言って聖奈とバイバイしても、まだ柊斗は引っ付いてる。
これだと何もできない…

