「ほんとに?じゃあ中学行く??」
頭下げた状態のまま、上目づかいで聞いてきた。
上目づかいとかダメでしょ。
不覚にもキュンとしてしまうあたし。
「行く!!行きます!行かせて頂きます!」
上目づかいに動揺してしまったせいか
3回も同じ言葉を、違う言い方で言ってしまった。
それを聞いた柊斗が、嬉しそうな顔をしながら
頭を上げて
「さすが結菜!大好き愛してる」
そう言いながら自然にあたしの手をとり、歩き出す。
なんか『大好き愛してる』が口癖のようだよね。
言われて嫌なんて思わないけど。
でも『愛してる』とかはいざという時…言ってほしいなってあたしは思う。
でも言ってくれることに感謝だよね。
「ねぇねぇ柊斗。ヒロのとこいつ行くの?」
「…今日でしょ!」
出ましたね。みんなやってますね。これ。
しかも柊斗ったら動作まで真似してる。あたしの手を握ったまま。
「今日っていきなりだね」
「だってさ…早く済ませないとなんだよ。こういうのは!」
「ふ~ん」
柊斗の警戒心の意味がいまだにわからないけど
これで解決して、柊斗とヒロが仲良くなってくれたらいいな。
「なんだか楽しみー」
あたしはそう言いながら柊斗の手をぎゅっと握り返した。

