そばで見守ってた一緒に走った奴らは立ち上がって喜んでいた。 「優のばか。もっと好きになっちゃったよ。 ……ありがとう」 そう誰にも聞こえない声でつぶやいた杏。 「ばかじゃなくて頭使っただけ」 ……こうして俺の最後の体育祭は忘れられないものになったんだ。