「未紗!未紗!」 本を読みながら佑輔を待っていたのにいつの間にかそのままベッドで眠っていたあたしを揺する佑輔。 「んー?今帰って…きたの?」 そう言いながら、あたしは壁時計に目を向ける。 もう日付け変わって30分経っている。 「そう。久々に大学の友達と会ってたら終電まで飲んでた」 確かに佑輔のいつもの香りよりも今日はお酒のにおいの方が強い。 「そっか、楽しかった?」 と聞くと、佑輔は急に顔色を変えた。